彼は当日空港から待ち合わせのキングス・クロス駅の1番出口まで来るのに、だいぶ時間がかかった。僕は1番出口で3時間半待った。その彼は、キングス・クロス駅で1時間さまよったらしい。
何度色んな人に『1番出口、ドコデスカ?』と聞いても、同じ場所を指差され、すでにその場所は何度も行っていたらしく、それでも『1番出口はどこか?』と別の人に聞き、また同じ場所を指差され、しまいには、『ノォォォォ!』と叫んでしまったそう。
そして、見知らぬ、言葉もろくに使えぬ、場所で1時間後に後姿の僕を見つけて
ダイスケェェェ!!!
と叫んだ。そして、僕が振り返ると、安心したのか、膝から崩れ落ちた。僕は目の前で3時間待った友人が膝から崩れ落ちる姿を見て、爆笑した。完全に快晴の空の下、日本から持ってきたビニール傘を片手に、リュックと手提げかばんだけを持った友人を見て、爆笑した。
冒頭で、『6年ぶりの再会が、ロンドンって、俺ららしいな。』と爽やかにつぶやいていた友人が、今は目の前で崩れている。なんちゅうシチュエーション。
それから数日過ごしたが、小学生から変わらない懐かしさとバカバカしさにお腹いっぱい。
ただ、こいつとおるとホンマに喉が渇く。ものすごく渇く。今日からイタリアに向かったのだが、今日は全然喉が渇かない。
そんなことをしている間に、次の引越し先が決まった。再度、現地系のポータルサイトgumtreeで、嫁さんが連絡を取ってくれて、良い物件がみつかった。今まで一番同居人の数は多いが、これからのシーズンに最高な川沿い。以前、川沿い散歩をしたときに、『この川沿いなら、どの物件でもええわ。こんな物件でも、ええわ!』と言っていた、まさにの物件。川まで歩いて、10秒。あー、夏が楽しみ。
そして、昨日UEFAチャンピオンズリーグ決勝が、ロンドンのウェンブリースタジアムで行われた。
そのイベントが、ハイドパークで行われていたので、乗り気でない嫁さんを連れて行ってきた。
会場には、フットボールファンがたくさん。そして、元マンUのキャプテンがアンバサダーとして参加しており、長蛇の列をなしていた。全く誰か分からない僕らも、カメラ片手にその人の周りに群がった。
その行列に並ぶと、なんとマンUのピンバッジをゲット。イエエエエエス!
ポスターも、嫁さんの分と2枚あるので欲しい人は言うてください。僕も嫁さんも、結構テンションあがり、楽しかった。
僕が数年前、会社の忘年会でした恰好と同じ恰好の黒人の高校生を発見。テンション上がってたんやろな、こいつも。
そして、昨日決勝の当日。トラファルガー広場は、バルセロナカラー一色。バルサファンが、試合前に雄たけびをあげていた。
その深夜、バイトを終わり自転車に乗って、トラファルガー広場に近づくと、昼間より多い、人、人、人。そして、警察、警察、警察。
真っ暗なトラファルガー広場でも、バルサファンだと一発でわかる、バルサコール。あんな、広場は無い。
にしても、試合見たかった。
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