2012年1月8日日曜日

新しい家族と友達と兄弟と。

クリスマスとは・・・なんて堅く語る必要はない。日本のクリスマスなんてしょせんお祭りだし、みなが楽しければそれでいいじゃない、という気持ちはある。


ただ、今回のフォリアニーゼというイタリアのクリスチャンの多い村でクリスマスを過ごせたことは本当に財産になりそうだ。

「財産になった。」とあえて書かないのは、また僕たちはフォリアニーゼに戻る必要があるし、何度か戻るうちに本当に財産になるからだと信じている。




マリオの実家の隣に、ピッツァレストランがある。そこのピッツァは美味いと何度もマリオに言われた。だから、機会があれば、食べればいい、と。ただ、マリオのマンマはそれを許してくれないだろうけど、なんて何回も言われた。


そのピッツァを食べる機会を与えてくれたのは、その家の娘のテレサ。8歳になるおてんばな女の子。僕がベッドで寝ていたときに、何やらリビングから、嫁さんと小さい女の子の声が聞こえるな、と思った。しかも、女の子はイタリア語を話している。その割に、嫁さんからも笑い声が聞こえてくるのだ。

嫁さんは、イタリア語が分からない。なのに、笑い声が聞こえてくるなんて、どんだけ楽しいのだろう、と思い、重たい体を起こし、リビングに向かった。

僕を見るなり、一瞬にして怖がった表情になり、嫁さんの後ろに隠れるテレサ。しかし、だんだんと打ち明け、僕が旦那だと知ると、「アァ~」なんて言いながら、嫁さんにべったりをくっついていた。

テレサは、かなり嫁さんが気に入ったようで、何度も何度もハグしては、ほっぺたにキスをしては、嫁さんにイタリア語で話しかける。

でも、テレサはお母さんに何時までに戻ってこなきゃだめよ、なんて言われていたもんだから、泣く泣く隣のピッツァレストランへと戻ったのだが。



次の日も、次の日もテレサは、マリオの家にやってくる。マリオの家に来るというよりは、嫁さんに会いにくるという感じ。そして、テレサの2番目のお兄ちゃんを連れてきて、嫁さんを紹介する。2番目のお兄ちゃんも、テレサも、イタリアのサッカーチーム・インテルが好きだから、僕は「ナガトモ、ナガトモ、インテル!!」とコミュニケーションを取ろうとした。



そして、僕たちが出発の前夜、またテレサは、嫁さんのところにやってきて、パソコンの翻訳機能を使いながら、嫁さんとコミュニケーションをとる。お母さんから戻ってくるようにと言われていた時間が迫ったころに、パソコンの翻訳機能に、「家のピザ食べにきてほしい。」と入力しだした。今日?と聞くと、満面な笑みで、何度も何度もうなずく。僕と嫁さんは、お腹いっぱいだったが、こんなに喜んでくれているので、ということで半分ずつ食べる、ということでピッツァレストランに向かうことに。



レストランにつくと、テレサのお母さんは「え~、どうやって話をしたの?」という表情。僕たちに、ごめんね~、おてんばで、なんて表情を浮かべながらも、何食べる?と聞いてくる。覚えたてのイタリア語で、「マルゲリータ、半分、食べる」と伝え、座るように促され、子どもたちと一緒にマルゲリータを食す。うまい、うまい、ただ、お腹がはちきれそう。



コーラを飲みながら、マルゲリータとモッツァレラチーズの揚げ物と、ちょこちょこいただき、みんなで「たけし城」の若かりし頃の井出らっきょを見て、ひと時を過ごした。





テレサの兄弟も僕たちと仲良くしてくれて、2年後の8月、お祭りのときに戻ると約束。そのころには、イタリア語を習得して、戻れるように。子どもたちと約束したことは、守りたい。だから、帰国後すぐにお金を貯めよう。イタリアに新しい家族と友達と、小さい兄弟が出来た。



イタリアは良い国だと思うが、家族と触れ合えることが出来れば、もっと良い。2年後の8月に戻れるように、頑張ろう。


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