2010年5月27日木曜日

フィッシュとチップスと壊れやすいアート。


フランスに留学中の友人が来たので、とことん歩いたことは前にも書いた。実は、僕も嫁もロンドンに着いて、今の今まで名物を食べてなかった。その友人が来るときに、一緒に初体験をしようということで。

日本にいるときに、『美味しくない』『美味しくない』と聞かされていた、イングランド名物『フィッシュ&チップス』。名前の通り、魚とポテトがお皿に乗っている。そして、どちらとも揚げられている。どんなほど、美味しくないのか何て期待していたけれど、テーブルに出されたときに、『ん?』と思った。


この見事なまでの魚の揚げ物。ポテトが申し訳なさそうに魚の下敷きになっている。食べてみた。感想は、率直に美味い。不味くない。むしろ、パリっとしていて美味い。誰だ、不味いと言ったのは。か、僕の舌がここ数ヶ月で劇的に、変わってしまったか。とにもかくにも、美味かった。

街をブラブラ歩いていると色んなものに出会う。ある公園に着いたときに、素敵な公園の看板を見つけた。『皇室公園』と訳せばいいのか、そんな名前の公園なので、マークは王冠。それを、公園の緑でアシライました、と言った感じか。


ロンドンには、グラフィティと呼ばれるアート作品が多い。しかし、これらは壁に勝手にスプレーで描いたものや、公共の場所に描かれたものがほとんどなので、すぐに消されてしまうことが多い。こういう刹那的なことも含めて、グラフィティの美しさがあるのかもしれないが。壁にスプレーで絵を描いてあるのは、日本でもよく見る光景。しかし、ロンドンには幾つか、これは残しておきたい!という“作品”が多い。ただ、自分の名前を書きなぐっているものだけではない。メッセージ性があり、完成度が高く、自己満足でない作品が多い。

イングランドで有名なバンクシーというアーティストを模したと思われる作品もやはり多い。

この犬は、僕の身長くらい。中でも、初めて見たたぐいのものが、地面に映った影をテープで形取るもの。夜は、影が出るのではっきりと作品が分かるのだが、昼になると影が移動するので、『こわれやすい』作品になっている。影を形取っているテープには、『こわれもの』という文字が書かれていた。

バス停の影を形取るこのテーピングアートは一瞬見過ごしてしまいそうになるが、発想が面白い。

ちなみに、他にも同じようなテーピングアートがあったのだが、すれ違った外国人が、体にこの『こわれもの』のテープを少し巻いていた。おそらく、酔っ払っていたのだろう。

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